日本総合健診医学会 第54回大会(The 54th Annual Meeting of Japan Society  of Health Evaluation and Promotion)

大会長挨拶

会長:高木 重人 写真
日本総合健診医学会第54回大会
大会長 高木 重人
一般財団法人船員保険会 横浜リーフみなとみらい健診クリニック院長

日本総合健診医学会第54回大会を、来る2026年1月23日(金)、24日(土)の2日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜会議センターで開催いたします。COVID-19の感染状況は終息せぬまま市中感染症として根付き、またインフルエンザの流行も予想される時期の開催ですが、感染対策には細心の注意を払いながら、現地(リアル)開催を予定しつつ、より多くの関係者に参加いただけますように、オンデマンド配信の準備も進めております。

今回のテーマは「健診・保健指導で救える命」といたしました。テーマの意図をご説明いたしますと、私は呼吸器内科臨床医を10年勤めたのちに予防医学の世界にまいりまして20年以上経過いたしました。予防医学は、ともすれば臨床医学より一段低く見られがちですが、がん検診での早期がんの発見はもとより、無症状であるがゆえに放置されがちな生活習慣病に対して、保健指導による生活習慣の是正や治療へつなげて、脳卒中や心臓病など致命的な疾患の発症を未然に防ぐことにより、少なからぬ受診者の命を救っているのではないでしょうか。投薬治療や手術など直接的な介入により、患者さんが目の前で回復する臨床医学のような分かりやすさはありませんが、予防医学に従事するスタッフが、実は多くの受診者の命を救っているということを実感いただける、自分たちの仕事に誇りを持てるような大会にしていきたいと考えております。

具体的には、私が健診の現場で力を入れてまいりました、そして予防医学上の大きな課題である禁煙支援については、複数のプログラムを準備しております。また、禁煙支援を含めて生活習慣改善に必要な受診者の行動変容を効果的に招来できる「動機づけ面接」の手法については、時間をとったワークショップを企画しております。このほか、内視鏡を含めた最新のがん検診や、健診現場へのAIの活用など、魅力的なプログラムを企画してまいります。

第54回大会は世界に名だたる観光都市横浜での開催となります。会場となるみなとみらい地区はもとより、少し足を延ばせば、横浜港大さん橋(ハンマーヘッド)、中華街、山下公園、横浜マリンタワー、港の見える丘公園、三渓園、横浜八景島など名所スポットが多数ございます。大会への参加と合わせまして、空き時間や大会前後には観光都市横浜を満喫していただければと思います。

多くの皆様と現地でお目にかかれますことを楽しみにしております。